ざっそう

滋賀県9年目小学校教諭の、自分のためのブログです。教育は、足元のタカラモノ。

特支こそ最先端?2

  僕の学校の特支の子たちは今年度、生活単元学習(以下「生単)で1年間かけて「郵便」について学習しています。因みに昨年度は、「大豆」でした。これは、僕の尊敬すべき隣のクラスの先生が1から創り上げておられます。その先生からは、いつも子どもの見方・関わり方を勉強させていただいています。(その先生には、このブログを書いていることは伝えてません。バレたら消してほしいと言われそう。)

 単元のテーマ自体は、有田先生の実践のなかで読んだことのあるものなので、もしかしたら昔はよく社会科や生活科などで取り上げられていたのかな?とも思いましたが、それはテーマだけの話で、その先生の単元構成は「プロだなー」と思います。

 今回は、お手紙の行方を考えることから始まりました。そして、町の郵便局から市の郵便局、県庁所在地の郵便局へと見学の規模を広げ、郵便について学習しています。実際に自分たちで予想したところに見学に行けるわけです。

 見学に行く際は、インタビューの仕方や聞き方などを事前に学習します。国語科ですね。また、見学に行く祭は実際に自分たちで電車の切符を買ったり、お昼ご飯を買ったりしますので、その買い物の練習もします。算数科です。そして、見学して分かったことを新聞にまとめたり日記に書いたりします。国語科ですね。因みに昨年の「大豆」では、実際に育てて見たり、大豆で味噌を作ったりもしました。理科やら家庭科やらですね。もちろん、見学はみんなで行きますから、列に並んだり公共交通機関のルールを守ったりと特別活動や道徳の要素も満載です。

 それを年度当初に「とりあえず考えたんやけど・・・」とほぼ出来上がりの構想状態で提案されるので、仰天です。しかし、「郵便について学ぶ」という一つのゴールへのプロセスにこれほど様々な学習が組み込まれているなんて、、これ、完全にカリキュラムがマネジメントですよね。「プロジェクト化」

 しかも、特支には、1年生から5年生までいます。だから、その先生は事前学習をみんなで行うときもあればそれぞれに向けて行うときもあるんです。まとめのさせ方も、ノートに書かせたり型を与えたり、感想を聞いて書いてやったりと、様々です。「個別化」ですね。みんなで取り組みますから「協働的」な要素も欠かせません。

 

 周知の沙汰かもしれませんが、僕はやっぱり特支ってすごいなと思います。最先端と言えるのでは?オランダもびっくり?